■文化財里帰り啓蒙運動 本文へジャンプ

「失われた絵」を取り戻せ! 〜画商・早鞆一雄の文化財里帰り啓蒙運動〜

実は、日本から「失われた絵」がありました。

第二次世界大戦が終結した時、アメリカGHQに将校達により、日本の絵画が相当数、アメリカへと持っていかれたのをご存知でしょうか。
戦勝国により略奪にも似た行為は世の常。しかし、「流失」という言葉で数々の芸術品が日本から無くなったのは事実なのです。

GHQのアメリカ軍大佐として日本に駐留していた退役軍人が、膨大な数の日本画を持ち帰っているという情報を聞き1970年アメリカ、シカゴへ向かいました。
その相手こそ、ポーレン氏でした。大の絵画好きで日本好きだったというポーレン氏のもとには、梅原龍三郎、フジタ、林武など数々の大家の絵が保管されていました。彼のコレクション、それらは珍しい作品の連続で現在の日本ではなかなか見ることのできない作品群でした。皆、それぞれの作家の良い時代の作品であり、一冊の文献を作っておきたいほど、どれも大変貴重なものばかりでした。
これらの戦後25年間眠り続けた日本人作家の作品群を日本に持ち帰って、ポーレン氏の一大里帰りコレクション展を開催することができたらどんなに素晴らしいことだろうかと胸は高まりました。私の「里帰りコレクション」の日本への持ち帰りの啓蒙運動を始めるきっかけとなったのは正にこの時点からでした。

私が最後にポーレン氏にお会いしたのは、1997年。その時、彼は93歳でした。
その後、2004年にポーレン氏へ手紙を出しておりますが封を切らずに帰ってきました。恐らくお亡くなりになられたと思います。あの膨大な数の日本画も今は行方が分からなくなっております。その行方をつきとめ、このコレクションを日本に里帰りさせ、一大里帰り展を開催したいために2006年シカゴ市役所ブッシュ大統領ビル・ゲイツ氏2009年オバマ大統領へ協力依頼の手紙を出しました。

このポーレン氏コレクションの里帰り展が日本で開催されれば戦後初めての大規模な里帰り展になることは間違いないでしょう。そのような日がいつか来ることを心より願って私はこの運動を続けていきたいと思っております。



TV企画書「失われた絵」を取り戻せ!













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